『サイドストーリー』
降り続ける雨の中、人は何を考え何を思うのだろ
雨・・・それは、その時の状況、その時の気分よって感じ方が違ってくる
不快に思ったり、逆に落ち着いた気分になったり、そしてどこか懐かしみを感じたり
もちろんそれは、人それぞれなのだろうが
まあそれは当たり前の事なのだろう そして―
そういった当たり前の事がどこか不思議に感じてしまうのもまた
この雨のせいなのだろうか
どれくらい振り続けているのだろう・・・。長い、長い、雨。
まだ朝だというのに薄暗く、じめじめしていて、こんな日がずっと続いている。
ロックはふと窓の外を見た。先ほどよりいっそう、雨 に力強さを感じる。
「もう、1週間も続いているな・・・・・」
そうつぶやきながらロックはベットに寝転がった。 そして自然と目を閉じた。
雨が降り始めたのはあの日からだ。ケフカによって三闘神のバランスが崩れ暴走が始まり、
世界が崩壊した。ロック達は、シャドウの助けによってなんとか飛行船にたどりついたが、
三闘神の攻撃によって船は真っ二つになり、全員船から放り出されてしまった。
もちろん皆がどこに落ちてしまったのかは分からない。
ロックはというと、重傷だったところを近くの村の人に助けられた。
目覚めたのはそれから三日後のことだった。
(落ちたのが、人気のないところだったらと思うとぞっとするぜ )
今は、もう前のように動けるようにはなった・・・・。だが世界は・・・・・。
世界は、前とは比べ物にならないくらいな状態であった。
もう、決して前のようには戻らないだろう。
「みんなは無事だろうか」
何度この言葉をつぶやいたことだろうか。
ロックは、仲間達のことが心配だった。
だが、それと同時にもう一つ気になっていた事があった。
「あの村も無事だといいんだが」
あの村―というのは、レイチェルがいるコーリンゲンの村の事だ。
レイチェルは、昔ロックが愛していた女性だ。
ある事件でその女性は死んでしまい、守ってやれなかった事をロックはいまだ後悔している。
彼女は死んでしまっているが、偶然できた不思議な薬によってその体は、昔のままの姿でいる。
(まだ、いっこうに止む気配がないな・・・。やっぱり確かめに行くか)
ロックはそう決断したあとすぐに旅支度をし、村の人達にあつくお礼をして旅立った。
外は、まだどしゃ降り・・・・。
「それにしても、よく降るな。まるで、傷ついたこの世界をきれいに洗い流しているようだ」
言いながら空を見上げたロックの顔に雨の雫が触れる。
最初のうちはただ、うっとうしいだけのものにすぎなかったが、
今は、この雨をみてると切なくなってくる。何故―かはよく分からない。
ただなんとなく心にぽっかり穴が開いたような感じになってしまう。
そんな事をおもいながら旅を続けた。
途中いろいろな町や人を見ながら通り過ぎていたが、
どこもケフカによって無残な状態になっていた。建物は壊れ、人は希望を失って しまっている・・・・。
(一体どれだけの人が傷ついていったんだ。俺達が今までして来た事は無駄だったてのか・・・・。
くそっ!!・・・ケフカの野郎こんな事をして何になるっていうんだ。)
ただ嘆くしかなかった。
ケフカのやっていたこと、そしてそれを止められなかった自分の弱さに向かって。
ロックが旅立ってから1週間後、やっとコーリンゲンの村に着いた。
町や村の人達はなんとか被害は免れたらしい。
ホッと一安心し、真っ先にある家の方角に向かって走った。
そして、その家のドアを勢いよく開けた。
「!!!じいさん。」
「ロックか?。無事じゃったんだな。ひひひひ・・・・。」
「それより、レイチェルは・・・・」
「ちゃ〜んといるぞ。前といっこうに変わりはないぞ。見てくるか?」
「ああ・・・。」
ロックはそう言うと階段を降りレイチェルのもとに行った。
部屋の中には、ベットが一つだけあり、その上には女性がいる。
「レイチェル・・・・・。」
彼女の名前を呼び、そっと片手でその頬にふれた。
(冷たい・・・。あたりまえか。おまえはもう死んじまったんだもんな。俺は、おまえを守って
やれなかった。・・・・・・。だめなやつだよなおれって。昔と全然変わってねえじゃねえか。
何一つ守れなかった。おまえも、そして世界も。)
いくら悔やんでも悔やみきれなかった。
数分たち、ロックは立ち上がった。
(もう、後戻りはできない。俺にはまだ、やる事がいっぱい残っているんだ。今度こそ俺は・・・。)
レイチェルを見、そして部屋を出て、階段をあがる。
「じいさん、俺はもう行くからな。レイチェルの事を頼んだぞ。」
「わ〜かっとる。ちゃ〜んと見ててやるぞ。」
ロックは家を出た。
さきほどと違い、雨は少しおさまってきている。
「まだ、これからだ。全てが終わったわけじゃない。俺は、俺のできることをやる。
まずは、レイチェルお前からだ。かならず、秘宝を見つけて戻ってくる。」
ロックは村をあとにした。
数分ほど歩いた時、1羽の鳥が空から落ちてきた。
そしてロックの足元に着陸した。そっとその鳥 に触れる。
「・・・・・ケガをしてるな。」
自分の頭に手をやりバンダナを取った。そして鳥の羽に巻いてやる。
「このバンダナは、おまえにくれてやる。はやく元気になれよ。」
そして、ロックはまた旅に出た。
雨は、しだいに小降りになり、そして止んだ。
だが、空はまだ暗い。
本当の平和がくるまで、世界に光がさす事はないのだろうか。
〜一言〜
初めて書いた小説第一号〜。やっぱり初めて書いただけあって、すっごく変な文章になってしまいました。
じいさんってあんな感じでいいんだっけか?どうも違うような気がするけどこれが精一杯だった。
書き終わった時には、なんだこれは?と言う感じで、ハア〜。とため息が出た。
FF6は、ファイナルファンタジーシリーズで一番好きなゲームです。
ストーリがとってもいいです。キャラクターは、やっぱりロックなんですよ。ロックラブ〜。もう本当に好き好き。
この小説に出てくるロックは、すごくシリアスにしたつもりなんですけど。どこかちがう感じなんですよね〜。
本来のロックをちゃんと引き出せたかすっごく不安・・・。ふんぬ〜もっと、勉強せねば。
ということで、これからも私を見捨てないでなにとぞ、よろしくお願いします。